2025年2月22日土曜日

大したことじゃない

 
 
 5年ほど前から本が読めなくなった。もちろんディスレクシ
 
アではない。こうしてブログを書けているのだから。
 
 どういうことかというと、「面白そうだな」と本を買っても
 
20~30ページ読んだあたりで一度中断すると、そのまま
 
放ったらかしなってしまう。そういう本が数十冊になっている
 
のだけど、それらの本が面白くないのではなく、自分の興味が
 
続かない。以前から持っている本を読み返すことも、ほとんど
 
なくなってしまった。そのため、2年ほど前からは本を買うこ
 
と自体を控えている。どうやら自分に必要なことはおおかた
 
知ってしまったせいらしい。
 
 
 もちろん、世界には自分の知らないことが無限にある。でも
 
無限にあるものに手をだしても不毛なだけ。人が、自分に必要
 
なものを知り得たらもうそれでいいだろうというのは、当然と
 
いえば当然だ。
 
 
 本を読むことに限らず、さまざまなことに興味が無くなって
 
きている。わざわざ美味しいものを食べようとか、美味しい酒
 
を飲みたいとかも思わなくなったし、よく味わいながら食べた
 
り飲んだりもしなくなった。着るものも、不潔な感じがしなけ
 
ればそれでいい。音楽に対する興味は今でも結構あるけれど、
 
以前ほどはじっくり聴いていない・・・。こう書いてみると、
 
なんだかセルフネグレクトみたいだけど、そういうことでもな
 
さそうだ。美しいものを見れば感動するし、毎日機嫌は良い。
 
 
 自分の在り方というのが確定したのだろうと思う。あっち
 
こっちキョロキョロして、自分に合うものとか自分らしいこと
 
とかを探す必要が無くなったのだろう。単に歳を取ったせいだ
 
けなのかもしれないが・・・。
 
 
 理由はともかく、そういう風になってみて思うのは、どうで
 
もいいことをいかに重要だと感じていたかということ。これま
 
で重要だと感じていたことが大したことではなくなったのな
 
ら、それは元々大したことではなかったということ。
 
 「大したことではない」ということの確認の為に、さまざま
 
なことを体験・学習するのが人生であるのかもしれない。それ
 
がムダであるのかどうかは定かじゃないけれど、まぁムダかど
 
うかも大したことじゃない。
 
 
 いずれにせよ、「人生は大したことじゃない」と思えるのな
 
ら、それはなかなか大したことじゃないだろうか? すっごく、
 
気が楽になるからね。





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