2025年7月21日月曜日

雨乞いのあと

 
 
 朝からテレビで参議院選挙の結果を見ながら気が付いた。
 
 「あっ!なんだ。これ待遇改善の労使交渉じゃないか」
 
と。
 
 与党(政府)が企業側で野党が労働組合側だというこで、
 
もっぱら賃上げ要求をやってるんだと。
 
 
 若い人は知らないだろうけど、日本でも昭和の頃はストで
 
よく電車が止まったりした。「政治が労使交渉なら、国民も
 
政府や政党相手にストをすればいいんじゃない?」 などと
 
思ったりする。
 
 今は SNS で考えが広く共有できるんだから、20〜40
 
代の人たちが中心になって、「消費税を廃止しないんなら、
 
俺達は働かねぇ」と日本中であらゆる職種の人たちが一斉に
 
仕事を休むとか・・・。
 
 他にどんな事が可能なのか、それで国が良くなるのか悪く
 
なるのか知らないけれどね。

 
 政治はつまるところ富の分配の話なので、やってることは
 
企業経営と労使交渉と大した違いはない。日本でガチの労使
 
交渉が行われなくなったことと、この30年間の政治はリン
 
クしてるんだろうなぁ。政治自体がデフレなんだろう。
 
 で、その政治にもとうとう揺れ戻しが来ているようだ。
 
 
 「白い紙に名前を書いて箱に入れたら、世の中が良くなる
 
なんて、雨乞いすれば雨が降るというのと同じだ」と言った
 
のは養老孟司先生だが、今回それぞれの思惑で投票した有権
 
者も当選者も、その思惑が実現して世の中が良くなるなんて
 
思わない方がいい。単に邪魔が入るからということではなく
 
て、望みが叶って「世の中が望んだ方へ変わった」という状
 
況が、新たな問題を浮かび上がらせることになるので、結局
 
のところ不満・不安がなくなることはない。
 
 
 「それじゃぁ不満があっても黙っていろというのか!」
 
と、真面目な人は言うだろうが、その真面目さが曲者だと思
 
う。
 
 人の求める心にはキリがない。真面目な人ほどキリがなく
 
求める。それは世の中に大きな問題を生む。
 
 
 既得権益者の求める心にも、自分(搾取される側)の求め
 
る心にも振り回されないために、遊び心が必要だ。遊び心が
 
あれば、世の中がどんなに出来損ないでも、どうにかこうに
 
か自分のバランスを失わずにいられるだろうし、遊び心を持
 
たずに世の中を変えようとすると、それはかなりおぞましい
 
結果をもたらすことだろう。 
 
 
 「選挙は雨乞い」
 
 そんなノリで、「運が良ければ雨が降る(暮らしが良くな
 
る)」ような意識で関わるのがいいのだろうと思う。
 
 人が社会をコントロールできると思ったら大間違い。
 
 なにしろ社会は、わたしたちの出来損ないのアタマが寄り
 
集まってできているんですからね。面白がってしまうにしく
 
はない。
 
 
 不真面目なブログで恐縮です・・・。 







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