《 アグレッシブな人間ほど、困ったものは無い。 》
世の中には様々な人間がいるし、ひとりの人間の中にも
様々な面があります。普通に考えて良い面や悪い面も。
まぁ、人に親切なのは良い面でしょうし、暴力的なのは悪
い面でしょう。
良い面が沢山ある人は“良い人”で、悪い面が沢山ある人が
“悪い人”ということになるんでしょうが、これらが外に出て
こなければ、良いも悪いもありません。無いのと同じです。
普通、“良い人”と見なされるのは、「他人の為に自分の時
間とエネルギー(お金なんかも含む)を使う人」で、“悪い
人”とされるのは、「自分の為に他人の時間とエネルギーを
奪う人」と言ってよいと思います。
“良い人”というのは他人優先ですから、謙虚です。人の為
に、自分は後にする。自分の得られるであろうモノを、他人
に譲る人です。(席とか順番とか物とか・・)
“悪い人”は自分優先ですから、傲慢です。自分が先に立ち
ます。本来なら他人が得られるであろうモノを、力ずくで
(暴力・知力・政治力・経済力・様々な力で)自分のものに
しようとします。
“良い人”は人に譲る人で、“悪い人”は先に立つ人ですか
ら、“良い人”と“悪い人”が出会うと、当然のことながら“悪
い人”が先に立ちます。競争(取り合い)になれば、“悪い
人”が勝つのが必定です。
“良い人”と“良い人”が出会うと、譲り合いになります。競
争にはなりません。
では、“悪い人”と“悪い人”が出会うと? 当たり前です
が、激しい競争になります。
このことから分かるのは、「“悪い人”が関わらなければ、
競争というものは起きない」ということです。
競争(取り合い)をするのは“悪い人”で、“良い人”は必ず
負けるということです。そうなるでしょ?
このように言うと、“良い人”だけが「良い人」と言ってい
るみたいですが・・。(まぁ、仕方ないですね。ハハハ!)
何を言いたいかといいますと、この世の中では前に出て力
を持つのは、ほとんどの場合“悪い人”になってしまう。とい
うことなんです。
独裁者・悪どい政治家・平気で搾取して巨万の富を得る実
業家・自分たちに都合のいいように情報操作するマスコミな
ど。我先に奪い取って力を得、その力でさらなる力を手に入
れて行く。この世の中では、“良い人”に勝ち目はありませ
ん。
最近、いろんな国で、トランプ大統領の様に、「この国を
変える!」と極端なメッセージを掲げて人気を得る指導者が
現れているようです。ああいうのは一種の“革命家”と見なさ
れて人気なんでしょうが、革命家は裏切るものです。「歴史
から学んだら?」と思うのですが、「今度は、この人は、違
う!」と思うんでしょうね。
(ひとつ名言が浮かんだので、忘れないうちに書いておき
ます。
《 「歴史から学ぶ人間はほとんどいない」
ということを、私は歴史から学んだ 》
いかがでしょうか?)
話が脇道にそれました。
この世の中では“良い人”に勝ち目はないのですが、
では“悪い人”はそんなに悪いのか?
実は、どんなに悪い面を持っていたとしても、それが外に
出なければ、前に書いた様に「無いのと同じ」です。それ
に、誰でも悪い面を持っています。問題は、それが外に出て
来ることの方にあるんです。仮に悪い面が外に出て来ても、
出方が弱ければ、大した事にはなりません。
この時の、押し出して来る力。“アグレッシブさ”が問題な
んです。
悪意があろうが無かろうが、「先に立とう。自分の力を振
るおう」という“アグレッシブさ”が、物事を大きくして、さ
らに過剰にしていきます。
悪意があることでも、過剰にならなければ大した問題を生
まないのです。
世界で起こり続ける、経済の右往左往。テロリズム。環境
破壊。受験戦争。ブラック企業と過労死・鬱病。狂っている
としか思えない、エネルギー(資源)を大量に食い潰す娯楽
の数々など。
これらを引き起こしているのは、人間の“アグレッシブ
さ”です。
アフリカで生まれた人類が世界中に広がり、驚異的に数を
増やしたのは、「生き延びる為に、移動せざるを得なかっ
た」という側面もあるでしょうが、“アグレッシブさ”が一番
の要因だろうと、私は思います。
それが、良かったか?
今、私が居るのはその結果なので、何とも言いようがあり
ませんが、わたしたちを不安に陥れる大問題の数々を生み出
すのは、人間の“アグレッシブさ”であるのは、間違いないこ
とだと思います。
(と、“アグレッシブ”に言いたいところなんですが・・)
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