2024年12月6日金曜日

最も優しい人は

 
 
 とても特殊な人は除き、人は誰でも優しくされたいもので
 
す。自分自身も優しい人でありたいと望みます。なぜなら自分
 
に優しくしてくれる人は良い人だと感じるので、他人に優しけ
 
れば「自分は良い人だ」と思えるからです。
 
 「人は自他ともに優しくあるべきだ」と多くの人が考えてい
 
るはずです。なので優しくない人は「良くない人」で、問題の
 
ある人と評価されることになります。
 
  けれども、それは一般的なレベルの優しさの話で、最も優し
 
い人は少し違います。最も優しい人は、自分以外の人が優しく
 
なくても気にしません。
 
 
 こちらに優しくしてくれる人は、こちらの立場を推察し 、こ
 
ちらの為になるように自分に何ができるかを判断し、行動して
 
くれるわけですが、優しい人は、相手がそのような手間とエネ
 
ルギーを使うことに対して、感謝と共に申し訳ないという意識
 
を持ちます。自分に優しくしてくれることは、その人に余分な
 
エネルギーを使わせることだと認識しているので、人に優しさ
 
を求めません(もちろん優しさを拒んだりはしませんが)。 
 
「人は他の人に対して “気働き” をするべきだ」などとは思い
 
ません。それは人に余計な負担を強いることになるわけですか
 
ら、優しい人は「こちらに気が回らなくても普通だよな」ぐら
 
いに思うものです。
 
 そして、さらに優しい “最も優しい人” は他人が自分に無礼
 
だったり、自分に辛く当たられても問題にしません。その人は
 
とても優しいので「この人は人間関係に余裕が無いどころか、
 
不安を埋めようと必死なのだな。そのあたりを慮ってあげない
 
といけないな・・・」と思うからです。
 
 
 その “最も優しい人” からすれば、他人に優しさを求める人
 
は「いまいち優しくない」ということになります。だからと
 
いって他人に優しさを求める人を非難したりはしません。だっ
 
てその人は優しいですから「優しくされたいのは当たり前だも
 
のね」と認識しています。
 
 
 ”最も優しい人” はすべての人の立場・都合を受け入れます。
 
 “最も優しい人” はすべての人の不安・苦しみが無くなること
 
を望んでいます。
 
 ”最も優しい人” は自分へ優しさ示してくれた人に対してこう
 
思います。「あなたに人に優しくできるゆとりが有ることを嬉
 
しく思います」と。
 
 “最も優しい人” は「優しさ」が人の評価とは無関係に、優し
 
い人自身を直接豊かにすることを理解しています。
 
 
 
 「人が優しくなくても、あるいは冷酷でも、その人がその時
 
そのようであるのならば仕方がない。ただ、できれば優しく
 
なって欲しい。その人自身の為に」
 
 
 最も優しい人、優しさの権化のような人はそう思いながら生
 
きています。そういう人がどれほど実在するかは知りませんけ
 
どね。 
 
 
 
 
 
 

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