2022年2月20日日曜日

3mm の春


 今日は冷たい風が吹いて、けっこう寒い。北日本ではこれ

から明日にかけて低気圧が発達して、大荒れになるという。

山陰地方でも雪が強まるらしい。「春はまだまだ」という雰

囲気だけど、この低気圧が過ぎれば、かなり春めいて来るん

じゃないかと思う。というのは、今朝、我が家の玄関先のオ

オイヌノフグリが3mm 程の花のつぼみを付けているのを見

つけて、「ああ、春が来る」と思ったから。というわけで、

今回のタイトルは『3mm の春』。


 何に目を向けるかで世界はまったく違って見える。どう捉

えるかで違うものに見える。

 違って見えるというより、実際に世界が違ってしまう。世

界は自分次第で変わる。だって、それぞれが見ているのは、

自分の視点からの、自分だけの世界なんだから。


 以前、韓国の女性が整形依存症のような状態になり、お金

がないので自分で顔に油などを注射したりして、バケモノの

ような風貌になってしまったのをテレビで見たが、あの女性

は鏡を見ても自分の顔がそうなっているにの気が付かない。

キレイになっているように見えている。あれは、わたしたち

の意識がその気になれば、いかに現実を見ずにいられるか、

いかに世界を自分の意識で作り変えて捉えているかを象徴し

ている。自分の世界は、少なくとも意識の中では自分が作っ

ている。


 なので、冷たい風の中、私の中では今朝『3mm の春』が

生まれ、心の中には春の気配が広がっている。気持ちがい

い。

 自然の良いところは、「わたしを “こう” 見なさい」と求め

て来たりしないところ。どう見るかはこちらに任されてい

る。けれど人間相手だとそうはいかない。


 「わたしを “こう” 見なさい」、「この出来事は “このよう

に” 受け止めなさい」などと求めて来て、花から率直に季節

を見て取るようなゆとりなど持っていられない。不要なエネ

ルギーを使わせられてしまう。


 今日も、テレビでは「暴風雪が強まります。不要不急の外

出は控えて下さい」と、視聴者にご指導して下さるのだろ

う。「さすがは、たかがテレビ様」などと私なんぞはイヤミ

を言ってしまうが、世の中は真面目な人が多いので「そう

だ、そうだ・・・」なんて思うんだろうなぁ。まぁ、用事が

無ければ、そもそもそんな天気で外に出たりしないだろうけ

ど。


 世界には78億人がそれぞれに意味付けした世界が有っ

て、それぞれが少しづつ関係し合い、複雑怪奇な様相を成し

ていて誰の手にも負えない( 中には「自分はコントロール出

来ている」などと思い込めている人もいるだろうけど )。付

き合うと疲れる。身体を壊したり、精神に異常をきたしたり

することもある。


 意味付けをせずに世界を見れば、世界は一つしかない。複

雑ではなく、何も求めても来ない、ひとりひとりに、すべて

ゆだねられた世界が在る。

 今日、私は、私の世界を「春」にした。



 真ん中のブルーが「3mm の春」
 私には、これでも十分に「春」なのです。 





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