2019年10月8日火曜日

『頭がない方法』のはなし



 私がダグラス・ハーディングを知ったのは、二か月ほど前

だろうか。

 You Tube の「おすすめ」で観た動画からだった。


 ユーモアのある語り口や、ユニークな「指さし実験」

などに強い印象を持った。

 その語られている事の本質は特に目新しいことではない

が、それを伝える為のアプローチがユニークで、実際的で、

体感的だし、これまでにある程度スピリチュアルな探求を続

けてきた人であれば、その〈実験〉をすれば、大きなジャン

プをしたように思うのではないだろうか。映画のカットが変

わった瞬間に、場面が地球から宇宙空間に変わるように。


 前回のブログで書いてしまったことは、ダグラス・ハーデ

ィングの動画を見直した直後に発作的に書いたものだった。

 なにせ、動画チャンネルのタイトルが『頭がない方法』

だ。〈アタマが悪い〉と言い続けている私にとって、「頭が

ない方法」はあまりにもハマり過ぎる。

 悪さをするアタマを止めることや、悪さをするアタマを排

除することを望む者にとって、「頭がない」ことを体感させ

ようというハーディングのアプローチは、とっても嬉しい驚

きだった!


 「こんな手があったんだ!」

 そう思い、「おすすめ」のご縁に感謝もしたが(「おすす

め」も時々いい仕事をする)、だからといって「永遠の平安

へ・・」ということになるわけでもない。でも、「ヤバい」

と思ったら、いつでも “ここ” にシフトできる。永く “ここ”

に留まることが容易になる。それはこれまでに無かった感覚

だった。


 『頭がない方法』

 それは頭を無くすことではなく、頭が無い事に気付く方

法。


 そういえば、沢木興道老師の弟子だった内山興正師の著書

の中に、〈あたま劇場〉という表現があった。

 わたしたちは、からだを切り捨て、社会という〈あたま劇

場〉にあたまを突っ込んで、妄想の中に生きている

と・・・。


 その本を読んだ頃、私は「あたまを、妄想から自分のから

だに引き戻さなければならない」と考えたが、ハーディング

は違った。

 「頭は、妄想の中に置いてくればいい。頭自体が妄想なん

から・・・」

 どうやらそう言っているらしい。


 「アタマ」は、妄想の中に置いてけぼりにされると、から

だというエネルギー源を失って、すぐに雲散霧消してしま

う。その結果、「頭がない」ということになる。

 その結果、アタマに注入されていたエネルギーは、自由に

フローして行ける状態になる。どこに流れる目的も持たず

に・・・。

 その、生命力の満ちたままのニュートラルな状態が、わた

したちの本質であり、世界の本質であり、本当の幸福なん

だ。

 ダグラス・ハーディングに感謝。



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