2021年12月24日金曜日

サイレント・ナイト、ホーリー・ナイト



 今日はクリスマス・イブ。神戸では、クリスマス・イブの

夜更け過ぎに雨が雪へと変わることなどまず無い。それで

も、「サイレント・ナイト」が「ホーリー・ナイト」である

ことは確かだろう。本当に “サイレント” であればだけど。


 サイレントはホーリーだ。サイレントこそがホーリーだ。

サイレントでなければホーリーではない。

 ただ、サイレントといっても、「音が無い」というサイレ

ントではない。「沈黙」という意味のサイレント。それも

「思考が沈黙している」という意味のサイレントであるなら

ば、ホーリーなのだ。


 『ジングルベル』が鳴り響いていても、“きっと君は来な

い・・・” と、グッと来る歌声が流れて来て、なにやら心に

暖かで気高いものが湧いて来たとしても、それはホーリーと

はまた違う話だ(それはそれで素敵なんだが・・・)。ホー

リーは、それらの背後に広がっている「沈黙」の方だ。それ

はクリスマスに限らず、いつでもどこにでも在るものだが、

わたしたちは普段そんなことは考えもせずに生きている。


 せっかくのクリスマス・イブだ、気分の良い音楽でも少し

味わったら、外へ出て夜空でも見上げてみよう。そこにはサ

イレントでホーリーな空が広がっている。サイレントでホー

リーな夜風も吹いているだろう。サイレントな雪が降り始め

ているかもしれない・・・。そして「沈黙」に耳を傾け、

「沈黙」に目を凝らすならば・・・。


 一人きりのクリスマス・イブに、心深く秘められた場所

へ・・・・


 サイレント・ナイト、ホーリー・ナイト・・・・・・




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