《 意識(自意識)というものは、社会が脳の中に浸潤してきたもので、
どちらかといえば自分ではなく、社会に属するものです 》
前回、「意識を持ち、社会を持ってしまったために、かなり困っ
たことになってしまった」と書きましたが、わたしたちの意識のほ
とんどは(わたしのイメージでは90%以上)社会によって作られ
たものです。
生まれた時から、言葉を、言葉の意味をインプットされ、わたし
たちの意識は社会化されていきます。
言葉が無ければ、わたしたちの脳は、自身の感じていることを
言語化して、意識することは出来ませんから、ただ漠然と、快感
や、不安や、安堵や、歓喜など、さまざまな感覚に揺れているだ
けでしょう。(ただ、言語化できなくても大脳皮質を持っているの
で、他の動物とは違う、いわば価値観を伴った「知的な(!)感覚」
の中にあるんじゃないかな?)
わたしたちの意識はそうやって、言葉と、言葉の関連を覚える
ことで作られていきますが、言葉というもの自体が社会から生ま
れたものなので、“言葉を持つ” ことがそのまま、意識を社
会化してゆくことになります。
わたしたちは、「“意識”という社会」を、頭の中に持つことから
逃れられません。もちろん、この意識が無ければ、わたしたちは
生きてゆくことが出来ませんが、その一方で、この言語化された
意識は、飽きることなく悪さを繰り返します。
つまり、これが「アタマ」です。
そして残された「知的な感覚」が本来のわたしたちです。
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このあたりのことは、ジル・ボルト・テイラーさんの「奇跡の脳」
(新潮文庫)を読まれるか、YouTubeで「TED]でのプレゼンテ
ーションをご覧になると良いです。わたしの拙い文章とは、説得
力が違います。とても面白く、感動ものです。
ということで、テイラー博士の動画をご紹介。
追記・「ご紹介」していたのだけど、元の動画が無くなりました。同じ内容のものが別に有るので、お勧めはしておきます。
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